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あなたは大丈夫!?語彙力が知性を示します。

語彙力がないとバカに見える

「やばい」「すごい」「かわいい」何でもかんでもこうした言葉で表現する人、周りにいませんか?ひょっとすると自分も何かと使っている言葉かもしれません。確かにこれらの言葉は「なんとなく伝える」には便利ですが、そうした便利な言葉を使うほどあなたは周囲から「この人バカっぽい」と思われてしまいます。

語彙力があなたの知性を示しているのです。ここでは自分の語彙力のレベルを見極める方法やより豊かな語彙力を身につけるための方法を紹介していきます。

あなたは語彙力ある人?ない人?

明治大学文学部教授・齋藤孝さんによれば語彙力のあるなしは次の3つのチェック項目でわかります。

1.音で聞いたとき、漢字が浮かばない。
2.積極的に使うのが不安&間違えて使う。
3.難易度が高い文章への拒否感。

「たえがたきをたえ、しのびがたきをしのび、もってばんせいのために、たいへいをひらかんとほっす」例えばこの文章を聞いて平仮名を漢字に変換できるでしょうか。日本語を聞いたときにどれだけそれを漢字変換して理解できるかどうか、これが語彙力を測る1つの指標です。「できないことが多いかも……」と思う人は要注意です。

ある言葉をなんとなく意味は知っているけれど使い方が合っているかが不安だったり、したり顔で使っているけれど実は誤用していたということが多い人も語彙力のない人です。こういう言葉が多い人は必然的に使える言葉が減り、「やばい」「すごい」「かわいい」くらいしか口に出せなくなってしまうのです。

「とてもじゃないが専門書なんて読めない」「哲学書なんて入門書も無理」という人も語彙力がない人。これは読解力や理解力以前に「わからない言葉や言い回しが多すぎて、何が書いてあるかわからない」のが問題なのです。またこうした文章に立ち向かおうとしない姿勢も語彙力のなさに拍車をかけています。

語彙力アップのための素地を身につける4つのステップ

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「語彙力がないから身につけたい」「もっと語彙力を身につけたい」という人がまず実践したいのが次の4つのステップです。

1.「語彙力がないのは損」という認識を持つ。
2.自分の「好きな言葉・言い回し」を知る。
3.自分の「好きな言葉・言い回し」を封印する。
4.自分の「好きな言葉・言い回し」を言い換える。

まず「語彙力がなければバカに見える」ということをしっかり認識する必要があります。これについての危機感がなければ本腰を入れて語彙力を身につけようと思わないからです。

これができたら次は自分が多用する言葉を把握しましょう。これには「やばい」や「すごい」だけでなく、「つまり」や「でも」といった接続詞、「まあね」「たしかに」「なるほど」といった相槌も含みます。こうした「好きな言葉・言い回し」は語彙力のなさをごまかすための隠れ蓑でしかありません。

自分がどんな言葉や言い回しに逃げているかを把握したら、次はそれをNGワードとして徹底的に封印するステップです。付箋にメモをして見えるところに貼ったり、周囲の人に「これを使ったら指摘してくれ」と伝えておいて、逃げ道を塞いでおきます

。しかし何個もNGワードがある場合、一気に封印するのは困難です。そのため「今週はこの2つ」「来週は頑張って3つ」というように少しずつ使わないNGワードを増やしていきましょう。

最後はNGワードで今まで表現していた内容を、別の言葉で言い換えるステップです。「あのミュージシャンはやばい」と言っていたところを「あのミュージシャンはロックと日本古来の音楽をうまく融合させているところがカッコイイ」などに言い換える訓練をするのです。このとき「やばい」を具体的に3つのポイントを挙げて表現することを意識すると、さらに語彙力アップにつながります。

語彙力アップのための「インプット」

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語彙力アップのために次にするべきことは大量の「インプット」です。本、テレビ、映画にインターネットなどあらゆるメディアには文章が溢れています。それらを大量に読むことが語彙力を鍛えてくれます。

本が語彙力を鍛えてくれるのはもちろんですが、テレビは決められた尺の中でいかにわかりやすく情報を伝えるかに特化したメディアです。そのため的を得た表現を身につけることができます。

また、映画は「文脈」を学ぶのにもってこいのメディアです。「こういう場面でこんな言い回しをしていた」というイメージが頭に残りやすいため、言葉の引き出しを増やしやすいのです。

一方インターネットの強みは「検索できる」という点にあります。わからない言葉を検索し、その結果にわからない言葉が出てきたらまた検索する。これを繰り返していれば膨大なインプットができます。

「手当たり次第に読んでいる時間はない」という人は、読む文章の質を意識しましょう。例えばライトノベルよりも純文学、バラエティ番組よりもニュース番組や教育番組、アクション映画よりも恋愛映画や文芸映画、まとめサイトよりもビジネス系のメディアや文化系のメディアという具合です。

語彙力アップのための「アウトプット」

Tell me something about yourself that's not in your resume

語彙力アップのためのアウトプットには2つの段階があります。1つは「練習のためのアウトプット」、2つ目は「本番のアウトプット」です。このうち重要なのは1つ目のアウトプットです。どうするのかというと「とにかく口に出してみる」ことです。

例えば上司が「この資料を可及的速やかに書類にまとめてくれ」と言ってきたら「はい、可及的速やかにですね」とオウム返しにする。または夏目漱石の小説を読んでいて「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」という言い回しが気に入ったら音読してみる。面白い落語があったら、これも声に出して読んでみる。

こうしてとにかく口に出してみることで、アウトプットするのです。この練習のためのアウトプットを使うシーンが反射的に思い浮かぶようになるまで繰り返すことで、その言葉や言い回しが自分の語彙になっていきます。

「一人で延々口に出しているのはつまらない」という人には、同じく語彙を増やしたいという人やすでに語彙が豊富な人を友人にして、そういう人とたくさん話すという方法があります。この方法は人選が肝心です。相手の語彙レベルが自分より下の場合、あまり効果は見込めないので注意しましょう。

教養は語彙力が連れてくる

Taking life seriously. Portrait of handsome young man in formalwear adjusting his glasses while standing against grey background

豊富な語彙力を身につけるためには、言葉に対する姿勢を整え、大量のインプットとアウトプットを繰り返すことが必要です。確かに大変そうですが、語彙力が身についたあかつきには2つの大きなメリットが待っています。

1つは「世界観が多様になる」こと。私たちは言葉で世界を見ているので、言葉が増えればそれだけ世界が多様に見えたり、考えられるようになります。

そして2つ目は「教養が身につく」こと。たくさんの文章を読み、自分の中に取り込んでいれば自ずと様々な知識や考え方が身につきます。すなわち語彙力が教養を連れて来てくれるのです。こんなお得な一石二鳥はなかなかありません。ぜひともここで紹介した方法を実践して、語彙力を身につけていきましょう。

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